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高森明勅
2017.11.10 22:00

日本は重要、中国は最重要

アメリカのトランプ大統領の来日。

これをどう評価するか。

政府の言い分を鵜呑みに出来ないのは勿論。

韓国や中国を訪れたトランプ氏の言動も勘案して、
客観的に判断しなければならない。

私の周囲には、かねてそう注意を喚起しておいた。

トランプ氏が韓国で元慰安婦とされる
女性をハグしたのはともかく
、中国の習近平国家主席との
会談での発言は見逃せない。

トランプ氏はそこで
「米中関係は“最も”重要だ」
と強調している。

アメリカの立場をストレートに表現した発言だ。

これに対し、来日の際には
「日本は“極めて”重要な同盟国」
という発言にとどめていた。

「極めて」なら、漠然と重要さの程度が高い事を示すに過ぎない。

一方、「最も」であれば、端的に(日本を含む!)
他のどの国よりも重要、
という事。

明らかに、アメリカは日本よりも、
中国との関係を優先する、との意思表示だ。

現在の中国の軍事力、政治力、経済力を考えたら、当然だろう。

ゴルフ接待に努める安倍首相が、
バンカーで足を滑らせて転げていても、
トランプ氏は全く見向きもしなかった。

あの光景は、非常に暗示的だ。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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